御祝辞 花角英世 新潟県知事

 新潟県立大学が創立10周年という節目の年を迎えられ、本日ここに、こうして多くの皆様方ご出席のもと、記念式典が盛大に開催されますことを、心からお慶び申し上げます。

 新潟県立大学は、「国際性の涵養」「地域性の重視」「人間性の涵養」を基本理念とし、平成21年4月の開学以来、グローバルな視野や高度な語学力、食や子育ての専門的知識を備えた実践力ある人材を数多く輩出するとともに、平成27年4月には大学院国際地域学研究科を開設し、大学全体としてより高度な教育研究に取組み、本県の発展に大きく貢献してこられました。これもひとえに、学長をはじめとする教職員の皆様の教育・研究に対する熱意と、関係者の皆様の御理解・御協力の賜物であり、深く敬意を表します。

 この10年の間、人口減少問題や地域経済の停滞、多発する自然災害、様々な事件・事故など、将来に対する漠然とした不安感や閉塞感を感じる状況が生じています。また、AI・IoTなどの技術革新やICTの進歩、訪日観光客の増加など、急速に進む産業構造や社会経済情勢の変化に適切に対応していくことが求められています。このような課題に柔軟に対応できる人材を育成するためには、社会や産業界のニーズに対応するとともに、大学の教育・研究の質を絶えず向上していく必要があります。

 こうした中、来年4月に「国際経済学部」の開設が予定されております。新潟で学ぶ者が更に増え、育成された人材が、将来、本県の産業・社会を支え、今後の発展の基盤となることを期待しているところです。県といたしましては、円滑な開設に向けPR活動や施設整備など一層の支援に努めてまいりたいと考えております。

 結びに、新潟県立大学の更なる発展と、本日お集まりの皆様のますますの御活躍を心から御祈念申し上げ、お祝いの言葉とさせていただきます。

令和元年10月25日
新潟県知事 花角 英世