親亡きあとも自分らしく地域で暮らす支援体制の構築をめざして

⻄村 愛 教授
人間生活学部 子ども学科
専門分野: 障がい者福祉、地域福祉
担当科目: 障がい者福祉、地域福祉、コミュニティ・ワーク、ソーシャルワーク演習Ⅳ、ソーシャルワーク実習・実習指導、施設実習Ⅰ・実習指導
知的障がいのある人が、親亡き後も、地域で暮らすための家族支援の研究をして、今年で28年になります。今、障がいがあっても、認知症になっても、住み慣れた地域で暮らすという考え方が、社会福祉分野では一般的になっています。また、ヤングケアラーやワーキングケアラーを代表とする介護者支援の重要性も言われています。
一方、成人した知的障がいのある人の大半は、高齢の親御さんが命綱となっている現状があります。親御さんが看れなくなった時に、「どこで・誰が・どのように障がいのある我が子の支援をしてくれるのか」見通しが立たない、いわゆる親亡きあと問題は、私が研究を始めた四半世紀以上前から、それほど変わっていません。確かに、障がいのある人が地域で 暮らすためのサービスは充実してきました。しかし、地域によっては、重度知的障がいのある人が利用できるサービスがほとんどなかったり、地域住民の無理解や偏見なども強く、親御さんが抱えこまざるを得ない地域もあります。
どのように、親御さんが元気なうちに、知的障がいのある人が、親元を離れて、自分らしく地域で暮らす支援体制を作っていくかというのが私の研究です。それぞれの地域特性を踏まえたうえで、知的障がいのある人の思いだけではなく、親御さんの我が子に対する願いを聞きながら支援を考えていくことは、とても難しいことですが、ソーシャルワークの基本である「個人に地域に寄り添う支援」だと思っています。

単著と講演会の資料です。知的障がいのある人が、親 亡きあとも自分らしく暮らすために必要な視点を社会に 広めることが私の使命だと考えています。