COIL型授業の実施~Current Issues in the World Economy~

その他 開催日:2021年5月31日(月)~7月13日(火)

 2021年度前期、国際経済学部の「Current Issues in the World Economy」(2年次のEMI(English as a Medium of Instruction)授業)では、ベトナムの国民経済大学ビジネスマネジメント学部の「Cross-Cultural Management」とオンライン協働授業を行いました。両大学の教員が事前に打ち合わせし、授業計画を立て、Padlet(ウェブ上の掲示板)とZoomでのオンライン協同学習を実施しました。協働学習のテーマを「経済発展における文化の役割」とし、新興国経済に進出する欧米の多国籍企業が直面する課題を内容とするケーススタディを用いました。

 
(写真)Padlet・Zoomの使用例

  • COIL型授業の概要

【参加者】
新潟県立大学35名(2年生)、ベトナムの国民経済大学22名(3−4年生)
【実施期間】
2021年5月31日~2021年7月13日(7週間(授業外での活動を含む)、Zoomでのオンラインセッションは90分×2回)
【使用したICT】
Zoom(オンラインセッション)、Padlet(ウェブ上の掲示板)、Google Forms(学生による成果の評価、フィードバック)

  • 授業実践の展開

【第1部:導入と情報交換】

学習目標:日越の学生はグループにて自己紹介を行い、「経済発展における文化の役割」というテーマに関する事前知識の習得と共有

(第1週目)
・両クラスにて、本COILプロジェクトの趣旨および日程、Padletの使い方、注意事項などの説明
・グループ分けをし、各グループのPadletを通じて、写真や動画などを用いて英語での自己紹介を行い、相互の交流を図った。
・Padlet上に質問を自由に書き込めるHelp Deskを設け、学生や教員が適宜回答した。

(第2週目)
・テーマに関する事前録画の講義動画を鑑賞
・講義資料の熟読
・自習の時間
・ケーススタディ法についての学習

第2部:課題の提示と検討

学習目標:講義動画と講義資料で習得した知識を用いて、ケーススタディの質問への回答に応用する、関連情報の検索によるリサーチスキルの向上

(第3週目−5週目)
・ケーススタディを提示 ・グループにて関連情報の収集と共有
・Padletでの個人とグループのブレインストーミング
・ケーススタディの質問への回答の検討
・ケーススタディの質問への回答を考えるためのヒントを教員から提示
・Zoomブレイクアウトセッションにて学生同士のディスカッション

【第3部:成果発表と振り返り】

学習目標:グループによる回答のまとめと発表。COIL型授業を体験した振り返りや感想、意見を文書で表現する。

(第6週目−7週目)
・グループ回答のまとめ、Padletへの記載
・成果の発表、学生と教員によるフィードバック
・Google Formsにて学生による本COILプロジェクトへのフィードバック

  • 実践結果

 学生同士の交流が活発に行われ、多くの学生は授業後のアンケートで授業内容への関心と理解が深まったと回答しました。また、本COIL型授業への参加によって、「自分の英語能力をさらに伸ばす必要があると気づくきっかけとなった」、「海外で友達作りができた」、「今まで使ったことがない新しいICTを学ぶきっかけになった」など、日越学生ともにポジティブな意見が多く見られました。総合的に、非同期型の学習より、オンラインでの交流(Zoomセッション)を評価した学生が多かったです。また、グループ分けの際に、英語レベルの近い学生同士でグループにしてほしいと記述している学生がいました。