2023.01.26

新科目「データサイエンスリテラシー」が終了

対面(5回)とオンデマンド(10回)を交えた、6人の担当講師によるオムニバス形式で今期より開講された「データサイエンスリテラシー」

履修者は228名、本学の中でも学部学科を跨いだ大規模講義・演習科目の一つとなり、学生の「データサイエンス」に対する興味、関心の高さが窺われました。

授業は「データとは何か」から「データサイエンス」をめぐる現況や問題点などに触れ、データ分析のためのエクセル演習、ビジネスや専門分野におけるデータ利活用の事例紹介、JASPを用いた実データ実習へと進行。

 

 

【授業より一部紹介】
〜専門分野におけるデータ分析の事例〜

●保健分野におけるデータ分析
特定の集団を追跡して要因の有無別に健康問題の出現頻度を比較する「コホート研究」の一例として、県内2町村の健診後の要介護認定状況を追跡した分析から、健診時65~74歳の前期高齢者では、肥満よりやせの方が要介護に至るリスクが高くなったことを紹介。

この他にも、わが国では国立がんセンター研究所の平山雄らが行った歴史的なコホート研究から“がん”になりやすい人の特徴に関する研究が拡がったこと、国民の健康状態の把握や行政の施策評価には保健関係のデータ分析が欠かせないこと、インターネットの検索動向からインフルエンザの流行状況を把握しようとした海外研究者の試みなど、保健分野におけるデータの活用事例を幅広い視点から講義した。

 

 

●紛争のデータ分析
争いを説明するために、戦争に勝利する能力「パワー」に着目。各国のパワーを6つの要素「軍事予算、兵士数、鉄鋼生産量、石油・石炭保有量、全人口、都市人口」の世界シェアを数値化し、それらを単純平均した値(CINC)を測定することで、そのパワーが過去からどのように推移してきたかを分析。

この後、パワーの分布と戦争の発生にどのような関わりがあるのか回帰分析を用いた事例を取り上げた。

 

 

今年は本科目を含む4科目が「UNPデータサイエンスリテラシー教育プログラム」が文部科学省の令和四年度「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)に認定され、本格的にカリキュラムの導入がスタートしています。

本学では産業DXプロジェクトの推進、データサイエンス教育センターの運営とともに、IT人材への社会的なニーズに応えるDX教育の基盤作りに取り組んでいます。

 

 

●「データサイエンスリテラシー」履修人数:(計228名)
 国際地域学部1年・・・・・・・・135名
 国際地域学部2年以上・・・・・・3名
 国際経済学部1年・・・・・・・・64名
 人間生活学部健康栄養学科1年・・26名