文部科学省「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」に8月24日付けで認定されました。

教育プログラムの目的

これからの社会経済の変化を見据えた新たな時代におけるリテラシー教育として、数理・データサイエンス・AIへの関心を育むとともに、数理・データサイエンス・AIの適切な理解と基礎的なスキルを修得させることを目的として、数理・データサイエンス・AIに関する基礎的な知識とスキルについて教育を行う教育プログラムです。

身に付けることができる能力

データサイエンスやAIが必要とされる社会的背景、その利活用の現状や技術の概略、データサイエンス・AIがもたらす社会問題と倫理について理解するとともに、データ分析のための具体的な基本手法を身に付けることができます。

教育プログラムの修了要件

下記の1,2の条件を満たすことを要する。
1. 必修:「統計分析入門」(2単位)
2. 選択必修
国際経済学部: 「データサイエンスの基礎」(2単位)、「データサイエンスリテラシー」(2単位)から2単位以上を履修
国際地域学部・人間生活学部: 「情報システムと倫理」(2単位)、「データサイエンスリテラシー」(2単位)から2単位以上を履修

各科目の内容

学修の目的* UNP DS開講科目 内容
(1)数理・データサイエンス・AIが、現在進行中の社会変化(第4次産業革命、Society 5.0、データ駆動型社会等)に深く寄与しているものであり、それが自らの生活と密接に結びついているものであることを理解する。 情報システムと倫理 AIやデータサイエンス等の情報技術の発展が、新たなサービスやビジネスを生み、どのように我々の生活を変化させてにいるのかを学ぶ。
データサイエンスリテラシー AIやデータサイエンスがどのようにして利用され、どのように新たなサービスやビジネスを生み、どのように現代社会を変化させているのかについいて学ぶ。
データサイエンスの基礎 AIやデータサイエンスがどのようにして利用され、どのように新たなサービスやビジネスを生み、どのように現代社会を変化させているのか、また将来の社会はどのようになるのかについて学ぶ。
(2)「社会で活用されているデータ」や「データの活用領域」は非常に広範囲であって、日常生活や社会の課題を解決する有用なツールになり得ることを理解する。 情報システムと倫理 社会で活用されている様々なデジタルデータとアナログデータについて学び、さらにそれらが日常生活の様々な領域のいてどのように活用されているのかについて学ぶ。
データサイエンスリテラシー 社会には多様なデータが存在し、それらがどのようにして収集・蓄積され、どのような領域において利用されているのかについて学ぶ。
データサイエンスの基礎 インターネットの発達とコンピュータの発達により、膨大なデータの収集・蓄積が低コストで可能となり、様々な領域で利用されていることを学ぶ。
(3)様々なデータ利活用の現場におけるデータ利活用事例が示され、様々な適用領域(流通、製造、金融、サービス、インフラ、公共、ヘルスケア等)の知見と組み合わせることで価値を創出するものであることを理解する。 情報システムと倫理 非定型データとしての画像データのデータ処理について学ぶ。さらに、福祉分野を取り上げ、AI等の情報技術がどのように利活用されているのかを学修する。
データサイエンスリテラシー データの記述、分類、予測、因果推論等のデータ分析の目的とそれらの技術を学び、さらにビジネス、ヘルスケア、国際紛争を取り上げ、データサイエンスやAIがどのようにして適用され、利活用されているのかを学修する。
データサイエンスの基礎 エキスパートシステムや機械学習等の概略を学び、企業の様々な分野において、どのようにして適用され、利活用されているのかを学修する。
(4)活用に当たっての様々な留意事項(ELSI、個人情報、データ倫理、AI社会原則等)を考慮し、情報セキュリティや情報漏洩等、データを守る上での留意事項を理解をする。 情報システムと倫理 情報倫理、情報化社会、個人情報と知的所有権、情報セキュリティについて学んだ後、情報倫理の問題についての実際の事例を学ぶ。
データサイエンスリテラシー データサイエンス・AIがもたらす社会問題や利用の際の留意点について、実際の事例に触れながら学ぶ。
データサイエンスの基礎 AIと人間との関係やその将来という観点から、AIがもたらす社会問題や利用の際の留意点について学ぶ。
(5)実データ・実課題(学術データ等を含む)を用いた演習など、社会での実例を題材として、「データを読む、説明する、扱う」といった数理・データサイエンス・AIの基本的な活用法を身に付ける。 統計分析入門 データの位置・散らばり、相関などについての記述を学んだ後に、推測統計の基本的考え方と仮説検定の仕組みを学ぶ。演習としては、主にExcelを用い、基本的なデータ作業に対してExcelを使いこなす能力を養う。
データサイエンスリテラシー データ分析のための具体的な基本手法(データハンドリング、データ記述と視覚化、回帰分析、教師付き機械学習)について、実データを含めた演習を交えつつ、学習する。

*学修の目的の各項目は、文部科学省「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」の審査項目に対応していますが、文章を修正しています。 それぞれの講義の詳しい内容・授業方法はシラバスを参照してください。

教育プログラムの実施体制

データサイエンス教育に関する教学マネジメントを強化するため、 教育研究評議会に「 データサイエンス教育プログラム・ワーキンググループ 」を設置。複数の学部教員が担当する全学教育プログラムである本教育プログラムの学習目標の設定、教育課程編成、教育実施とコーディネート、教育成果の把握、自己点検と評価等を担う。
データサイエンス教育プログラム・ワーキンググループは、データサイエンス教育を担う各学部の教員から構成され、委員長は学長が指名する。具体的な構成員は下記の通りである。

  委員長 秋山太郎 国際経済学部長・教授
  委員 石塚辰美 国際経済学部教授、 野本洋平 国際地域学部教授、曽根英行 人間生活学部教授

また、本学が主催している企業の実務家の方が参加されるデータサイエンス研究会とも連携し、実務家からの教育に関する意見を外部の声として取り入れ、 教育プログラムを運営します。

自己点検・評価

令和3年度自己点検・評価結果

産業界と連携したDX教育プログラム

文部科学省 令和3年度 大学改革推進等補助金(デジタル活用高度専門人材育成事業)
「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」
本学提案の「デジタルと食品の高付加価値化・消費者購買行動分析の掛け合わせによる高度専門人材育成教育プログラム」が採択

新潟県の主要産業である食料品産業のデジタル化・高付加価値化を牽引する高度専門人材を育成するため、デジタル教育設備を活用して、(1)デジタル化に必要とされる基盤的な知識とスキルを修得するための教育、(2)食料品産業の高付加価値化と消費者購買行動分析に関するデジタル技術、データ分析を実践する高度なスキルと実践力を修得するための演習・実習によるデジタル×専門分野融合型の教育プログラムに取り組む。

UNP DSリテラシー教育に関する問い合わせ先

新潟県立大学教務学生課
電話 025-270-1302 電子メールunp[at]unii.ac.jp