ブックタイトル平成29年度公開講座記録集

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平成29年度公開講座記録集

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平成29年度公開講座記録集

第2回 家族を守る。?我が家でできる災害の備え?第2回公開講座家族を守る。?我が家でできる災害の備え?第1部 講話①「働く女性を視点とした家族を守る防災力」NPO法人ワーキングウインズアソシエーション(WWA)防災チームリーダー 菊野 麻子 氏講話要旨【はじめに】WWAは働く女性の異業種交流ネットワークの法人。その中で、防災を事業として取り上げている。家族を守る防災について考えるきっかけとなったのは平成16年10月23日におきた中越大震災。当時、地方放送局で報道の仕事をしていたため、夫と共にいた2 歳4 歳の子どもを含む自分の家族の安否確認より仕事である情報収集を優先した。心のどこかでうちの家族は大丈夫と思っていたのかもしれないが、大事な家族よりも仕事を優先してしまったことで自分を責めた。その後、東日本大震災が起きて津波で多くの命が奪われたのだが、新潟でも津波の危険性がある中で、あの映像を見ても仕事を続けていられるだろうか、と自問自答した。【新潟市における男女共同参画の視点を取り入れた防災体制の検討メンバーとして】そんな際、東日本大震災の教訓を生かして、新潟市における地域の防災計画に女性の視点を取り入れることとなり、ワーキンググループのメンバーとなった。そこでの意見は新潟市の避難所運営マニュアルに反映され、避難所運営委員会メンバーに女性を必ず入れる…など女性の視点・男女共同参画の視点が盛り込まれたマニュアルとなった。【働く女性のための防災ワークショップの開催および「市民発!女性の視点で防災力アップ講座」の実施】そんな動きの中、自分ができることは何だろうと考え、WWAにおいて働く女性のための防災ワークショップを開催。働く母親として、子どもの安全をどう守り育てるのか、職場において災害対応を迫られたとき職業人としてどのように対応するか考えた。WWAのメンバーだけの話ではなく広げていきたいということで新潟市と相談し、新潟市委託事業の「市民発!女性の視点で防災力アップ講座」を実施している。小中学校のPTA行事や自治会における防災教室を実施し、3 年目の現在、参加者は延べ3500人。現在WWAの防災チームメンバーは12名で活動している。【「市民発!女性の視点で防災力アップ講座」事業の特徴】事業の特徴は「働く女性の視点」。仕事中に職場で被災したら職業人として家族の一員としてどのような行動をとる必要があるのかを考える、ターゲットは20代から50代の働く世代、など。ターゲットが参加しやすいように学校のPTA事業や学校の授業参観などを利用するなどの工夫をしている。また、オリジナルの「防災ポケットメモ」を作成して活用すること(写真:当日参加者に配布した防災ポケットメモ。本講座内でも実際に記入して体験も行った。)、親子で一緒に参加すること、新潟市の防災課と連携していることなども、事業の特徴である。【WWA作成「防災ポケットメモ」について】このメモを製作した目的は「自分のこととして考えること」。うちの家では、私の置かれている立場では…など自分事としてこの防災メモに記入しながら、災害が起きたときのことについて家族と話し合ったりして、能動的で主体的な防災教室とするためのメモである。一般版・働くママ版・児童版がある。メモ裏には「持ち歩くとよいもの」など非常持WWA作成「防災ポケットメモ」15 University of NIIGATA PREFECTURE