ブックタイトル平成29年度公開講座記録集

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平成29年度公開講座記録集

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平成29年度公開講座記録集

平成29年度 新潟県立大学 公開講座 地域を守る。家族を守る。?いざという時のために?災害に直面したとき、どのような問題が起こるのだろうか。家族と連絡は取れるのか、備蓄の食料や物資は十分だろうか。災害時、力を発揮するのは普段からの備えである。テレビなどからの情報を受けて、必要なことだとは思いながら、つい後回しになってしまうのが、災害への備えではないだろうか。第2 回公開講座は、「いざというとき、大切な家族を、自分自身を守れますか」という問いかけから、災害時に、家族や自分自身を守るために、どのようなことを備えておくべきか、その必要性や今日から実践できることを学び、動き出せるきっかけとなればとの願いから企画した。その中で、家庭でできる災害の備えの1 つ目として、家族を守るために、家族や周囲の人たちと、どのような話し合いをしておくとよいのだろうか、また2 つ目として、災害時に大きく関わる課題である、家庭における食の備えはどのようにしたらよいのだろうか、この2 つに焦点を当てることとした。そこで第2 回公開講座では、家庭における備え、食の備えのそれぞれのエキスパートであるお二人を講師としてお招きした。はじめに子育て家庭の災害の備えとして、NPO法人ワーキングウイメンズアソシエーション副理事長、また防災チームリーダーである菊野麻子様から「働く女性を視点とした家族を守る防災力」と題した講話をいただいた。次に、食に関する災害の備えとして、新潟県三条地域振興局健康福祉環境部管理栄養士・防災士の土田直美様から、「災害時の食の備え~食の面からの減災に向けて~」と題してお話いただいた。その後、登壇者お二人によるパネルディスカッション、参加者の方々を交えた質疑応答を行った。また、食の面からの備えとして、本学健康栄養学科の学生が保健所での臨地実習で課題として取組んだ、災害食メニューの紹介を加えた。そして災害食への興味関心を高めてもらえるよう、災害時に活用できるパッククッキングの手法を用いたメニューの実演、試食を提供した。当日は地域の方々、子育て世代の方、学生等合わせて110名の方にご参加いただいた。防災についての意識が高まった、いざという時のための備えを考えるきっかけとなった、これを機に家族と防災について話し合いたいというような感想が寄せられた。公開講座を終えて、私自身、災害への備えというものが身近になったのではと感じる。災害への備えをしようと考えると、つい身構えて特別なことをしなくてはという気持ちになりがちであるが、非常時にいかに手軽に普段のように過ごせるかを備えることが実際の場面では役立つのである。また、災害が起こったら、そこでみえた課題をいかに次に起きたときに生かすか、そして、災害の経験を、経験していない方や次世代にいかに伝えていくか、これが次に起こる災害の被害を減らすことにつながることを改めて考える機会となった。今からできることは何があるだろう、普段からの備えとして少しずつ取り組んでいきたいと思う。ご講演いただきました菊野様、土田様、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。第2回公開講座家族を守る。?我が家でできる災害の備え?第2回企画者 小島 唯University of NIIGATA PREFECTURE 14