ブックタイトル平成29年度公開講座記録集

ページ
10/30

このページは 平成29年度公開講座記録集 の電子ブックに掲載されている10ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

平成29年度公開講座記録集

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

平成29年度公開講座記録集

平成29年度 新潟県立大学 公開講座 地域を守る。家族を守る。?いざという時のために?4きな課題になり、その後改善に努めましたが入居者には大変なご迷惑をかけてしまったと反省しています。各団地の配置計画にあたっては、できるだけ住み慣れた土地に近い場所に用地選定、山古志等全村避難を余儀なくされた大規模団地についても出身地域別、集落単位の配置、朝夕の声掛けができるよう玄関を対面、南北軸の住棟配置等に配慮しました。また大地と強く繋がっているお年寄りの生き甲斐対策としてできるだけ畑や花植えができるスペースの確保に努めました。?? 新たな取り組みとして入浴や食事などデイサービス機能を併設したサポートセンター型の集会場や小規模団地でもお茶飲みやボランティアと交流できる談話室を設置しました。その後も福祉、保険、医療、各種ボランティア等による献身的なサポートのお陰により阪神で課題となった孤独死を出さず、2007年12月末にはすべての仮設住宅を解消することができました。応急仮設住宅建設に要した2ヶ月あまりは緊張の連続で、ろくに寝る間もない大変な時間でありましたが、よく体が持ったなとあらためて思う次第です。また、教訓や反省点も多く、①大震災を想定したシミュレーションや諸準備(建設用地、収容力、地盤、インフラ等の把握)の重要性、??②全国一律ではなく地域特性に適した居住空間の確保、??③戦後大規模に自然を改変して構築された道路や住宅団地の盛土被害の大きさに比べ人力で構築したかつての村道や隧道、昔からの神社などの被害が軽微であったこと(自然を丁寧に読み解いてモノをつくってきた先人の知恵に学ぶことの重要性)等が挙げられます。??????また今後へ向けた提言としては災害救助法等の改正が必要となりますが、??①住宅だけでなく八百屋、食堂、床屋など従前の生業が継承できる店舗をはじめコミュニティ施設、福祉医療施設が一体となった仮設市街地としての供給方策の検討、??②破壊を免れた廃校や空き倉庫、寺院、空き家等既存施設を改修して提供(迅速性、既存インフラの利用)、??③被災者が建設等に従事できる仕組み(自らの自立とふるさと再生への貢献)??等の検討が望まれる次第です。???? ??「山古志にふさわしい住まいの開発」?????? 特に被害の大きい山古志地区の被災者の住宅再建にあたっては、できるかぎり自力再建を基本とし、その支援を行うために故内田雄造東洋大学教授をチーフとする有識者による開発委員会を設け、三井所清典芝浦工大教授の指導のもと、(株)アルセッド建築研究所と地元設計事務所及び大工工務店らと協働で山古志地域の特性を活かした快適でローコストの住まいの開発と地域循環型の供給体制の構築を行いました。University of NIIGATA PREFECTURE 8