ブックタイトル平成28年度公開講座記録集

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平成28年度公開講座記録集

第2回 里親と子どもがつくる家族のかたち【話題提供】ファミリーホームいからし五十嵐ふさい 氏新潟県里親会中央支部の五十嵐と申します。保育士で社会福祉士です。私は、自宅でファミリーホームをしており、その様子についてお話ししたいと思います。お手元に配りましたファミリーホームの資料を見ていただきたいと思います。●ファミリーホームとはファミリーホームは、家庭養護を推進するために、平成21年に創設された比較的新しい制度です。1 ページ目は社会的養護について書いてありますが、これは田代所長さんから詳しい説明があったとおりですので省略します。2 ページ目をご覧ください。社会的養護は、先ほど説明がありましたとおり施設養護と家庭養護の大きく二つに分けることができますが、ファミリーホームは、正式には小規模住居型児童養育事業を行う家のことを指します。名称に事業という言葉が付きますが、社会的養護を必要とする子どもを、養育者の家庭に迎え入れて育てていく家庭養護を基本にしております。里親との違いは、預かる子どもの定員が、養育里親は4 人までとなっており、ファミリーホームは、5 人から6 人の定員となっております。また、養育者が職業として運営できるように、措置費という形で人件費をまかなえるだけの費用を、行政が負担してくれています。どんな子どもさんが来るのかということですが、児童相談所から委託された、0 から18歳の児童が対象になります。必要があれば、児童相談所と協議をして、20歳までの延長が可能になっています。こちらに来る子どもさんたちの傾向としては、家庭復帰がなかなか難しくて、長期にわたって養育が必要な子ども、比較的年齢が高い子ども、障害のある子ども、施設や里親でうまく適応できなかった子ども等が措置されるケースが多いようです。今はいくつぐらいあるかというと、全国では250以上のファミリーホームが開設されています。新潟県内には3 カ所ファミリーホームがあります。ファミリーホームを開設するには、主たる養育者は、一定期間の里親の経験や、児童福祉施設等での勤務経験が必要になります。次のページをご覧ください。こちらは、制度が創設されたとき、平成21年のファミリーホームのイメージ図の資料です。真ん中の絵を見ますと、夫婦と通いの補助者の図が載っております。5 人から6人の定員の児童に対し、専任の養育者が1 人。それから、非常勤の補助員が2 人。合計3 人の養育者を置くことが基本になっております。我が家では、私が専任の養育者で、サラリーマンの主人が養育者、それからもう1 名が補助者になって、3 人で主に運営しています。他に、我が家では、会計の非常勤のパートさんが1 人。他に、有償ボランティアとして、大学生に適宜入ってもらっています。次のページですけれども、右側の中ほどに、事業を実施する者の要件というのが書いてあります。養育里親を何年以上とかありますけれども、これも創設時の資料で、今は中身が変わっていまして、現在は里親や施設の経験者の他に、NPO法人や社会福祉法人、児童養護施設等も、ファミリーホームを開設できることになっています。他に、夫婦の形以外にも、単身者が24時間そこで子どもと生活を共にするのであれば、補助員を雇ってファミリーホームを開設できるようになっております。全国でも、そのような単身者がファミリーホームを開設するケースも出てきております。今のところは、里親が開設するファミリーホームが全国的には圧倒的に多いです。以上が、大体ファミリーホームの説明になります。私共のファミリーホームは、開設して6 年しか経っていませんが、実際の状況について、少しお話ししたいと思います。守秘義務があり、子どもが特定されるような話はできないので、全体的な話をさ27 University of NIIGATA PREFECTURE