ブックタイトル平成28年度公開講座記録集

ページ
18/40

このページは 平成28年度公開講座記録集 の電子ブックに掲載されている18ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

平成28年度公開講座記録集

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

平成28年度公開講座記録集

平成28年度 新潟県立大学 公開講座 新しいつながりのかたちを求めて第2回公開講座里親と子どもがつくる家族のかたち●はじめに皆さん、こんにちは。新潟県中央福祉相談センターの田代です。新潟明訓高校と亀田公園の間にあります新潟県中央福祉相談センターは、児童相談所と女性福祉相談所、身体障害者の更生相談所と知的障害者更生相談所という、諸々の相談所を一つにまとめている所でございます。今日お話するのは、里親さんの制度についてです。まず、お話をしておかなければならないのは、児童虐待~子ども虐待の問題かと思います。また、つい最近、児童福祉法が改正されました。そのことにも、少し触れておきたいと思います。それから、本当は生まれ育った所で生活をするのが一番よいのだろうけれども、虐待や親御さんが死亡したり病気になったり等で、お家で育てることが難しくなっているお子さんについては、やはり代わりの里親さんのお家で育っていただくことがよいのではないかというようなことを、お話させていただきたいと思います。話は変わりますけれども、私は県の職員です。県庁に入ったのはだいぶ若い頃で、もう少しで退職です。県庁の仕事は色々あり、一般行政職もありますが、私は、社会福祉行政で入りました。どういう所で働くかと言いますと、児童相談所や施設、福祉事務所、あるいは施設にも色々あって、知的障害の施設で働くこともあれば、児童養護施設という施設で働くことも、児童自立支援施設という施設で働くこともあります。そういう意味では、幅広に福祉のことを仕事としてきて、私は半分以上、児童相談所での勤務だったと思います。県立大の学生の皆さんには、毎年募集をしていますので、ぜひ県庁に入っていただければ大歓迎ということでございます。●児童虐待~子ども虐待の実態このスライドは、子ども虐待対応件数の推移です。毎年、児童虐待の対応件数はどのくらいか、各児童相談所から、厚生労働省に報告している数字です。統計を取り始めた平成2 年は1,101件で、それから段々と多くなりまして、平成27年は10万件を超え103,260件です。途中で色が変わっているのは、新潟市が政令市になり、児童相談所を必ず作りなさいということで、新潟市児童相談所ができた平成19年です。県全体としては、1,500件近く、1,438件でしょうかね。この折れ線グラフが全国の数字、棒グラフが県と市の数字ですね。これは増えたと、もちろん右肩上がりで増えたのですが、実際に虐待件数が増えたのかというと、それも多分あるとは思いますけれども、段々、虐待というのが社会的に認知されるようになって、児童相談所に相談が、あるいは、通告が上がってくる件数が増えたという、両面があるかと思います。それから、最近の子ども家庭相談の特徴ということで、高水準で右肩上がりに推移しています。虐待的環境で育つことによって、発達障害様症状と呼ぶ人もいますけれども、発達障害みたいな行動をする子どもさんたちもいる。虐待相談や非行相談を児童相談所では受け付けていますが、その中には10年くらい前からでしょうか、発達障害者支援法ができましたけれども、発達障害が潜んでいることもあるということですね。それから、保護者が社会経済的な問題~失業や、倒産や、経済的な貧【講話】里親制度について~里親に関する新潟県内外の状況について~新潟県中央福祉相談センター所長田代 健一 氏University of NIIGATA PREFECTURE 16