平成24年度新潟県立大学 公開講座

平成24年度新潟県立大学 公開講座 page 22/80

電子ブックを開く

このページは 平成24年度新潟県立大学 公開講座 の電子ブックに掲載されている22ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
平成24年度新潟県立大学公開講座「阿賀野川流域から世界へ」国道459号鹿瀬大橋を南に渡り阿賀野川左岸へ。鹿瀬市街地をバイパスして麒麟山温泉へ。新潟県花・ユキツバキの原産地が麒麟山反対側の左手に見えます。ト....

平成24年度新潟県立大学公開講座「阿賀野川流域から世界へ」国道459号鹿瀬大橋を南に渡り阿賀野川左岸へ。鹿瀬市街地をバイパスして麒麟山温泉へ。新潟県花・ユキツバキの原産地が麒麟山反対側の左手に見えます。トンネルを抜けると津川の市街地へ。現在も使われている雪よけのトンボは、雁木として知られた高田などよりも古く、17世紀初めに遡る日本最古だと言われています。津川には、往時を偲ばせる建物なども残っています。バスは津川インターから磐越自動車道に入り一路西へ。車中からは揚川ダムなども見えます。阿賀野川サービスエリアを通過すると、今度は北に渡り阿賀野川の右岸のかなり高い場所を走ります。安田インターの先で三度阿賀野川を渡るころから周辺は広大な蒲原平野に。早出川を渡ると、磐越道は阿賀野川を離れて西へ。バスは新津インターで降りて、阿賀野川の左岸(ほぼ西)を北上するルートを採ります。満願寺では小阿賀野川が分流。11 キロ先の酒屋で信濃川に合流します。小阿賀野川は信濃川への運河。分流地点にはパナマ運河と同じ、水位の差を調整する閘門(こうもん)が聳えています。阿賀野川本流はこのすぐ下流に堰がありますから、船はすべてこの閘門から小阿賀野川に向かわなければなりません。小阿賀野川のすぐ北、沢海には、千三百町歩の大地主伊藤家の跡、北方文化博物館が。戦後改革で米軍に接収されようとしていた広大な屋敷を訪れた米士官ライト中尉が、たまたま伊藤家当主の文吉の留学先ペンシルバニア大学の先輩だったという話は奇跡のようなもの。農地改革と財産税で大地主や商家をはじめ、皇籍離脱者や旧貴族などの邸宅までもが失われようとしていた中、財団法人の博物館として残す道を開いたのは、この伊藤家の奇跡によります。藤の季節ばかりではなく、そんな歴史もこの阿賀野川に由来するのだ、ということを感じてほしいものです。左岸堤防上の県道17号は信号もなく、大型車も行き交う眺望のよい道路。午前中の灰塚の向かい側、小杉集落にも、やはり堤防の補強資材などが置かれているのを通過しながら見ていきます。堤防の内側は畑や樹林地ですが、この先からは整備された河川公園に。日本海東北自動車道、JR白新線とくぐって泰平橋に戻ります。ここから県立大学までは直線で1.2キロあまり。しかし沿革的にはその先300メートルくらいまでは阿賀野川の旧河川敷内。JAのある不思議な5 差路は、阿賀野川の旧堤防が道路になったものと新しい道路との交差。地元では「土手」と呼んでいる、周りから一段高くなった道路がそれです。University of NIIGATA PREFECTURE 20