言語地理学のへや(福嶋秩子)



SEALで作る言語地図





図1 言語地図の一例 CLAEより


ドイツのバンベルグ大学のフィアエック教授に提供していただいたComputer Developed Linguistic Atlas of England のデータを使用しました。

(C. Fukushima 1997bより Figure1のカラー版地図
・・・・・項目番号M47 he hasにおけるhasの分布図)


調査およびデータの詳細については、次の2書を参照してください。

Viereck, Wofgang, in collabolation with Heinrich Ramische, The Computer Developed Linguistic Atlas of England 1. Max Niemeyer Verlag, Tuebingen. 1991.

Viereck, Wofgang and Heinrich Ramische, The Computer Developed Linguistic Atlas of England 2. Max Niemeyer Verlag, Tuebingen. 1997.





図2 集計データの言語地図の一例 出雲西南部言語地図より 語彙項目における開音


調査項目のうちかつての連母音auを含むと考えられる語類(開音類と呼ぶ)を選び出し、各地点でa:で現れるか、o:で現れるか集計して、地図上にあらわしました。調査地域の北部はa:、南部はo:となりますが、その境界線は地図により様々であることがわかっていたからです。

これは語彙関係21項目の総合図です。南部の頓原町はほとんどo:地域ですが、それから北部にむけてo:が徐々に進出している様子が見て取れます。





図3 集計データの言語地図の一例 出雲西南部言語地図より語法項目における開音


 これは語法関係14項目の総合図です。語彙関係に比べて、a:とo:の分布の地図による差が少ないことがわかります。南部の頓原町とそれ以北との境界は、山陽方言と山陰方言の境界地域であることが鮮明に示されます。




図4 集計データの言語地図の一例 出雲西南部言語地図より、開音の分布についての語彙・語法項目総合図


 語彙関係の集計結果と語法関係の集計結果をまとめて総合した結果の地図です。北部地域と南部地域の間に、両者をつなぐ中間地帯とでもいうべき地域が見て取れます。





インターネット共同研究報告 福嶋秩子

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