ブックタイトル平成28年度公開講座記録集

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平成28年度公開講座記録集

平成28年度 新潟県立大学 公開講座 新しいつながりのかたちを求めてんにしてよって思うことがあると思う。そういうときの、切り替え・対処法がもしありましたら、お聞きしたいです。伊藤:さっきの話は結構、美しい部分だけを言ったところがありますけども、質問にありましたように、いらっとすることは毎日です。正直なところ。逆に言うと、例えばですけども、皆さんが子どもの頃、小学校低学年、幼稚園の頃を思い出してください。それが、急に今から、瞬間的に自分の置かれてる環境、うち、きょうだい、お父さん、お母さんがいなくなって、全く見ず知らずのうち、大人の所にぽんって行ったときに、その人たちのこと、お父さん、お母さんって言って、すぐに抱き付いていけるっていう人いますでしょうか。想像もできないと思うんですけども。私たちの所に来る子って、極端な話そういう子なんですね。ですから、私たち以上に子どものほうがいらいらしてると思うし、私たち以上に子どものほうが不安で大変な目に遭っているわけです。ですから、私たちも感情的には腹が立つことは多々あるんですけども、どこかで、そういう覚悟というかある程度のものを持って接してるつもりですので、極力、理論的に怒らずにいようとは思ってます。ただ、あまりにも腹立つことも非常に多いですので、そういうときは夜、部屋の隅でこっそり酒飲んでますけども。今日の夜、酒飲むために怒るのやめておこうというような、酒を飲む理由にしようとか、そういうような感じで、自分の中で変えたりというのもあります。また、他の里親さんとかですと、本当にポジティブな方とかは、思春期を迎えた里子さんに「死ね」って言われたときに「ありがとうね。私、今生きてるってことだよね。これからも頑張って生きるね。」というふうに、えらいポジティブに返してる人もいます。そういうことをして子どもたちと接するようには里親の皆さんはしてます。いらつくのは、本当にいらつくと思います。全くいらつかないっていう里親さんがいたら、会ってみたいなと思うぐらい。ただ、皆さんそういうふうにして、上手に感情をコントロールしながら子どもと向き合ってると思います。五十嵐:養育者がいらっとすること、これから皆さん就職すると、多々あるかもしれません。私は、日常的に、沸点が低いもので、よくいらいらします。私は、自分の余暇を大事にしています。趣味で、津軽三味線をやっておりまして、津軽三味線はたたき三味線です。ばちばちやってストレス解消にいい楽器です。あと、自閉症の子、柱の周りをぐるぐる回ったり、目が回ります。ずっと見てると。でも、同じ所にずっと暮らしてるので見ないようにするわけにいかない。里親、ファミリーホームは、障害児の発達支援サービスを使うことができます。それで、放課後児童デイサービスとか、夏休みは日中、夕方まで預かってくれるというサービスもあるので、そういうのを使ったり。他にも、放課後、小学校で遊びのシステムがあるので、そういうのを使ったりして、なるべく外に、子どもたちの行く所を増やして、お互いに息を抜き合っています。また、私、2 、3年に1 回、一人旅をしております。この9 月には、インドに1 人で行ってまいりました。3 年くらい前にはタイに行ってきました。700円ぐらいでマッサージ三昧で、大変いいリフレッシュになりました。そんな自分の時間も大事にすることも、長続きの方法と思います。あとは、助けてくれる人を、周りにたくさん見つけておくことが大事だと思います。参加者B:先ほどの田代所長のお話の中で、児童虐待を受けている子どもの中で、発達障害というような症状の子どもがいたり、地域社会の中で孤立している家庭があったりという特徴で、従来の受容や共感だけでは足りずに、介入的ソーシャルワークが必要になっているというお話がありました。そこで、その介入的ソーシャルワークの具体的な取り組みを教えていただきたくて、質問しました。田代:介入的ソーシャルワークを言い始め実行して、まとまった本にしたのは、大阪市児童相談所の津崎元所長さんです。ソーシャルワークの基本は、傾聴し、共感し、受容するっていうのが、多分これは、子ども学科の皆さんも習うと思いますけど、それで、命を落とす子どもがいっぱいいる。その命を落とす子ども、あるいは、重傷なけがをする子どもいっぱいいるということで。そこには、やはり介入するっていうことが必要なんだろうということ。どういうことをするかっていうと、命の危険がある、あるいは子どもがおうちに帰りたくない、いたくないというときには、児童相談所は子どもさんをお預かりします。当然、従来であれば、親権者である親の同意を得て一時保護してたと思いますけれども。2000年に児童虐待防止法ができまして、子どもさんの安全・安心が図られないというふうに判断した場合は、親御さんの同意を得ないで、児童相談所の職University of NIIGATA PREFECTURE 32