ブックタイトル平成26年度公開講座記録集

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平成26年度公開講座記録集

平成26年度新潟県立大学公開講座「新潟における食の風景」【事例報告3】:新潟市農家レストラン愛菜亭代表 大坂 昌子みなさんこんにちは。新潟市から参りました大坂昌子と申します。今日は本当にありがとうございます。わたしたちは、農家の主婦、今は6 人で農家レストラン有志の会ということで月に2 回の農家レストラン「愛菜亭」を開いております。この取組は新潟県農村地域生活アドバイザーという県知事に認定された仲間の新潟地域の組織の活動です。前に発表された津南の方々もアドバイザーですので、やっぱり活動が広いのだなと改めて思いました。●農家レストランの担い手:農家の主婦の力わたしたちの普段の仕事は農家の主婦のです。大体の農家ではお父さんがお米を作っておりまして、野菜や果樹の方をわたしたち女性が担っています。アドバイザーとしていろいろな勉強会や会議にも出たりで忙しいのですが、こうして農家レストランをやろうという意気込みを持っています。一声かければ、「やろうやろう」という。その気持ちは農家の主婦ならではで、自分たちの作っている野菜をみなさんから食べてもらいたい。食べ方を知ってもらいたいという気持ちからです。農家の主婦というのは、昔から冠婚葬祭や盆暮れのお客さん呼びとか、また集落のいろいろな場面に出ております。わたしたちが今一番の宝だと思うものは、食材もさることながら、いろいろな料理メニューを知っているということ。そしていっぱい作っているということです。家族4 人5 人の分量じゃなくて、30人くらいから何十人もの料理も簡単に作れる。そういうことで、気楽に農家レストランをやって来られたのだという思いがします。本当はもっと大変なことなんだと思うんですが。料理の腕は最初からはいらない、味はお客様がみてくださって、味が良ければ来店くださるということなのではないかと思っております。また、みんなで味を決めていくので自然にうまくなっていくんですね。● 農家レストランのはじまり:きっかけは「減塩郷土料理」冠婚葬祭の時のお膳をつくるのは家庭の仕事でした。そのときのっぺとかお浸し、和え物などは、お酒の肴ですので薄味に作るんですね。新潟市が減塩のレシピ集を作成するということで、わたしたちアドバイザー組織が郷土食の担当をすることになりまして、県立大学の金胎先生に塩加減をみていただいて料理を作り、レシピ集に加えていただきました。実はこれが農家レストランを開くことになったきっかけなんです。新潟を中心とした白根から味方、豊栄、黒埼、亀田、横越の各地域にアドバイザー組織が渡っておりまして、本当に多種多様な郷土食が出てきました。平成22年秋、レシピ集がまとめられ、ここに掲載された郷土食の数々を市民のみなさんに味わっていただいたのが減塩郷土料理試食会なんです。80人くらいいるアドバイザー組織の全員で協力して取り組みました。この試食会では1,000円で100食用意したところ、お客様が殺到してくださいました。各地域の郷土食を盛り合わせたら全部で14品あって、わたしたちも「これを1,000円で食べられるんだったらすごいよね」という大盤振る舞いだったんですね。新聞にも載せていただきまして、大反響でした。●農家レストランの歩みと課題これができるんだったら、もっとお客様に食べてもらいたい。とわたしたちは思いました。それでも、すぐに農家レストランを考えるのは現実的には難しいので、少しずつやってみましょうということになりました。農家レストラン“愛菜亭”の定食University of NIIGATA PREFECTURE 44