ブックタイトル平成26年度公開講座記録集

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平成26年度公開講座記録集

平成26年度新潟県立大学公開講座「新潟における食の風景」す。貿易交渉、TPPについてどう思われますか、というお二方に対する質問なのですけれども、さっき笠原さんの話の中で、海外からフルーツ狩りに来られるということがあったり、坪川さんの話でみかんが一番打撃を受けたというのもウルグアイラウンドのオレンジの問題がありますよね。そういった意味で、お2 人は今、農業についての国際貿易交渉についてなにかご意見はお持ちですか。笠原 難しい話ですけれども、日本のブランドは非常に安全安心ということで、一部富裕層の方々、海外の方々には日本ブランドを好んでいただいていますが、日本の状況を見ますと、そこまでお金を持っている人はそれほどいないだろうと。安心安全は、世界一緒になるとなれば、安全基準も取引してくるだろうし。スーパーの物が安くなると我々も足を引っ張られるのかなと。というような考えはありますが、それも時代の流れですので、臨機応変、その時代の流れをみながら我々は対応していきたい。TPP交渉はたぶんそのまま成立する方向になると思いますので、その準備を少しずつやっていかなければ駄目だなと思っているところです。岡村 朝カフェの生みの親となっている燕三条プライドプロジェクトというのが、まさに地域ブランド化を目指すプロジェクトなのですけれども、地域ブランド化って、まさに競争とか安売り合戦からの脱却を目指すものだと思うのです。そういった意味で、どんな安い物が大量に押し寄せても、自分たちは平気ですよ、やっていけますよ、という地域を、この地域ブランド化の取り組み、朝カフェの取り組みで生み出していければなと思っています。山中 それでは最後に会場のお二方の感想を紹介して閉じたいと思います。お1 人は、「多くの課題があることがよくわかりました。消費者の1 人として、各機関の連携が強まることにより解決してほしいと感じました。例えば行政のアグリパークをはじめとする、あるいは民間の観光農園や直売所、さらに市内県内のさくらんぼ、藤五郎梅だとか、各産地と、それに児童や参加システム、まだこれらが有機的につながっていないように思います。本日の講義にもあったように、六次産業化のように多くの業種と連携することも大切だと思います。数多くあるパーツが結びついて発展していくことを願っています」という農業以外の分野も含めてということだと思います。ということで、いろいろビジネスモデルとか後継者の問題とか話してきましたけれども、地域ブランドというかたちですごくせまい範囲の果樹だけというのではなくて、それからさまざまな業種をつないで、地域としてつながって果実を生んでいく必要があるというのが、無理くりの今日のまとめかなと思います。最後にもうお一方の感想です。「坪川さん、笠原さん、岡村さんとも意欲的な取り組みに感動しました。涙がにじみました」ということでした。それでは閉会の挨拶を金胎副センター長からお願いします。金胎 それでは閉会の挨拶をさせていただきます。皆さん、試食はいかがだったでしょうか。果物丸ごとの味、素材を尊重した一品を提供くださいまして、ありがとうございました。本日は大学の公開講座に、日曜日にも関わらず60名以上の方々が参加してくださいました。私も坪川館長はじめ、初めてお2 人の先生方から非常に情熱的に熱く語っていただいた果樹農家の過去、現在、未来という姿を感じて、感動いたしました。ささやかながら大学としても、今回に限らずこれからも応援ができるとか、なにか連携ができるということを期待しながら聞いてまいりました。お2 人の今後のご成功を願っております。みなさまもこのような会合にご参加くださってありがとうございました。とりあえずお気をつけてお帰り願いたいと思います。University of NIIGATA PREFECTURE 36