ブックタイトル平成26年度公開講座記録集

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平成26年度公開講座記録集

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平成26年度公開講座記録集

第2回公開講座 新潟における果樹農園の展望笠原 葡萄の新しい品種ですと、今話題になっているシャインマスカットなんかもそうですけど、やはり育種家と仲良くなっておいて、いかに早く導入して、自分がプロとして試作をして、お客様に食べてもらって、それが消費につながるかつながらないか。お客様がこれは非常においしいよといったものは、我々プロとしてつくりこなす義務がある。ではどうしたらよいかというと、その親の性格を調べに行く。親の性格を調べた後に、新潟の気候に合う品種なのかあわないのか。あわなければ、雨に当てないようにするとか温度を適正管理しなければだめということで、いずれにせよ親の性格を追いかけていって自分がつくりこなしていくというのが、我々プロの仕事だなと思っています。山中 笠原さんご自身が自分を農夫とおっしゃっていて、たぶん今の発言はそういう意味でのビジネスモデルの展開だと思うのですけれども、一方で岡村さんの畑の朝カフェの場合は、だいぶ従来の農業という枠をこえていますよね。当然笠原さんがお話しされたような分野もやられていると思うのですけれども、そういったことと、今トライされている畑の朝カフェの可能性というのか。まずは畑の朝カフェというのはビジネスモデルとしては成り立っているのでしょうか、というところからお答えいただければと思います。岡村 畑の朝カフェ、私も年に一回しか開催していませんけれども、ああいった形態自体が一つのビジネスというか、商売になることはまずないだろうと。新しいビジネスモデルに至るための過程として利用されていくべきものなのではないか、と考えています。先程来、笠原さんがおっしゃっているように、農業って一軒だけが残ってもやっていけないのですよね。地域営農が成り立たないと、農業を継続できないということで、朝カフェにその地域の農家が一軒でも参加することで、そこでやっている農業の形態がそこで可視化されるという効果があって、それに追随する人が出てきたらいいのではないか、と。そういうふうな過程、次に至るためのステップのような場として利用されていったらいいな、と考えています。山中 朝カフェに関連して質問が出ています。参加者は近くの方が多いのか、県外の方が多いのか。年齢とか性別、あるいは参加費や開催日程などの情報はどこでわかるのか。岡村 参加される方のお住まいなのですけれども、地元の燕市・三条市が約半数、お隣の新潟市とか長岡市の方がだいたい3 割から4 割、残りは結構県外から来られる方もいらっしゃって、なかにはほぼ毎回東京からお越しになる。昨日もその方とお会いしましたけれど、本当にこの地域の、燕三条のファンになってくださって、ちょくちょく来られるという方もいらっしゃいます。あと男女比ですが、女性ですね。女性が多い。あとお子様連れで、やはり子どもたちに食とか農業の現場に触れさせたいからということで、家族連れで来られる方も結構いらっしゃいます。年齢的には40代、50代、60代くらいの女性が中心かなという感じがあります。参加費ですが3,000円前後。2,500円から3,500円くらい。開催のお知らせですが、一番いいのは朝カフェクラブというのに無料でネットから、もしくは電話とかFAXとかでもできるのかな。そこに登録していただくと、次はいつどこで開催されますよというメールがありますので、開催する日程が決まるのが直前な場合が多いので、そういう形で朝カフェクラブに入っていただくのが一番です。山中 会場から質問は出ていませんけれど、同じく笠原さんのほうのグレープガーデンのお客様の年齢層とか男女とかそういったものはどういう傾向ですか。あるいは家族連れか単独か。笠原 いままでの農園ですと、やはり家族連れが中心で推移してきたんですけれど、ここにきて新潟県の農産物、食材関係が非常においしいというのが関東圏、関西圏に徐々に周知されていって、新潟県は非常に観光づくりの下手な県で、なかなか県外の方がきてくれなかったのですが、徐々に県外からも入ってくるようになっています。県内のお客さんが全体の8 割くらい、県外のお客さんが1.5割くらいで、海外の方が若干と。海外の方はここへ来てちょっと減りましたけれど、ロシアの定期便とか台湾からの定期便等々があったときは、新潟空港を窓口に結構きていただきました。連日バスをさばかなければならないくらい増えましたけれど、いまは東京のほうに力が入っているので少ないです。これまで家族層が中心だったのですが、農園を楽しみにということで、年配の方々もツアーで来られる方がけっこうおられます。あと我々が一番求めているのは、若いカップルの方々です。なぜかというと、若いカップルの方々は時代の流れをキャッチしている31 University of NIIGATA PREFECTURE