ブックタイトル平成26年度公開講座記録集

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平成26年度公開講座記録集

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平成26年度公開講座記録集

第1回公開講座 佐渡の酒と水─日本酒のテロワール─ると、リキュールになります。後ほど御賞味できるように持って来ました。裏側を見ると、日本酒と書いてなくて、リキュールと書いてありますが、純粋な日本酒だと思って召し上がってください。それからもう一つ、ここではエネルギーも佐渡産にしたいと思い、まだ繋いでいないのですが、太陽光パネルを導入しました。もともと小学校だったのでプールがあり、その上に太陽光パネルを置き、約10キロワット取れます。それで全部が賄えるかどうかは1 年間通してやってみないとわかりませんが、ある程度太陽光でいけると思っています。足りない分を、またパネルを増やすのかどうかということも含めてこれから検討します。ちなみにこれは東京大学、昭和シェル石油、ソーラーフロンティアといった、産官学連携での実証実験の一つとなっています。自然エネルギーで酒造りを進める、そして地域づくりを進める実験を、今やっている最中です。将来的には、ボイラーを、木質ペレットもしくは稲わらペレットを使ったものに変えようと思っています。施設は、今はガス炊き、LPGを使っています。変えるにしても、性能が良くないと米を蒸すことはできません。ペレットボイラーの性能は良くなっていると聞きますが、値段が高く、大きいのでスペースの問題もありますから、導入するまでには時間がかかるとは思っています。とはいえ、いずれはエネルギーに関しても全て佐渡産素材を使った酒造りということを考えています。それが、冒頭に申し上げました、朱鷺からはじまった佐渡ならではの酒造り、佐渡ならではのテロワールに行き着くのかな、と考えています。エコアイランドに特化したテロワールを生かして酒造りを進めていきたいというのが、私たちの考えでございます。●地域づくりの一翼を学校蔵プロジェクトでお話した、小仕込み、学び、環境、交流という作業を通じて、単なるモノづくりからもう一歩踏み出して、地域づくりにチャレンジ出来る、と思っています。こうした地域づくりに行き着いた思いをお話しします。うちは娘がいまして、上の子が高校3 年生、下の子が高校1 年生になります。よく車に乗せて買い物に行きます。そんな時に娘たちは外を見ながら、「佐渡は過疎ってる」と言います。これ以上過疎ったら、帰ってくるのは嫌だと言います。これはすごく切ない言葉です。仕事がないから人が減って過疎になるのと同時に、仮に仕事があったとしても、人がいないところに戻ってくるのは切ないと思うのですね。それをわれわれのレベルでどうやって少しでも止めていくのかと考えた時に、新しいコミュニティを作ることで交流人口を増やすことが重要と思います。ファン作りをすることで、来ていただいた方が誰かを呼んでくる、あるいは佐渡のファンになった方々に今年も来ていただくとか、そういったことが13 University of NIIGATA PREFECTURE