ブックタイトル平成25年度公開講座記録集

ページ
6/34

このページは 平成25年度公開講座記録集 の電子ブックに掲載されている6ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

平成25年度公開講座記録集

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

平成25年度公開講座記録集

平成25年度新潟県立大学公開講座「新潟における食の風景」皆さん、こんにちは。ご紹介をいただきましたマリラの内山でございます。最初から余談ですが講演の日が近づくにつれてだんだん心配になりまして、フサフサあった髪の毛がご覧のようにツルツルになってしまいまして(笑)。これはパン・ド・カンパーニュの全粒粉のwholeで1 個約1 キログラムあります。(写真 下)プレゼントで持ってきましたので、後で皆さまで食べていただければと思います。ご紹介いただいたように村上市の出身でございます。村上は県の北部に位置しておりまして、面積は新潟県で約9 パーセント、約1 割です。結構広いんですね。それから、森林が多いのですが(森林が22パーセントを占める)農業が主な産業です。案外若いなと思ったのが平均年齢で、50歳を切っています。私は昭和27年9 月生まれでございまして、今日で61歳と17日になります。髪生やしてないですけど旧神林村の出身です。あと、笑うところないですけど。(笑)貧農家の長男として生まれたんですが、弟と2 人兄弟で、明治のころまでは豪農だったというんですね。蔵が6 個もあって、家から駅まで行くのに他人の土地を通らなくてもよかったらしいんですが、小作争議で当時の最高裁(大審院)まで争って負けて破産してしまったんだそうです。それから蔵が1 個もなくなりまして、屋敷も多分4 分の1 くらいに減ったんだと思います。そういったことで、昔豪農だった貧乏農家の倅として生まれました。少年期から青年期、これがなかなか出入りの激しい時期でございまして、中学2 年生のとき、昭和42年5月の11日、忘れもしませんけど出火で家が全焼してしまいました。これは弟の火のいたずらだったようです。教科書も何も全部焼けてしまいまして、つらい思いをいたしました。農家でしたから、5 月の時期だと次にもう秋の支度をしなくちゃいけないんです。ですから、住宅を新築するよりもまず農作業場を作らないと、ということで父親も一生懸命でしたが、住宅新築するまでのお金がないんです。そこで私は自分から手を挙げて「高校行くのやめます」と宣言をしたのが中学2年のときでした。その時、たまたま学校の先生が見つけてきたパンフレットに東北電力学園という学校があったんです。勉強しながら給料いただけるっていう嘘みたいな話で、そんないいとこなら行くと決めましたが、入るのがとんでもなく難しいんですね。3 倍ぐらいの競争率だったんです。これは厳しいってことで3 年生の夏休みぐらいから中学校に行かずに自宅で勉強していました。それで何とか合格して翌日から過労で倒れたのを覚えています。1 週間ぐらい寝込んでしまって。そんなことで、東北電力学園に入学したんですが当時の給料は1 カ月9000円ぐらいですね。昭和43年です。土木作業員の方々で1 万ちょっとだと思うんです。相当いい給料もらったんです。全寮制で厳しい規律があって、早朝は6 時半起床。乾布摩擦をしてラジオ体操をして、それから毎日2 キロのランニングです。授業は1 日8 時間、1 コマ1 時間で8 コマです。試験を受けて1 回だけ赤点をもらいましたが、試験結果を名前入りでずっと廊下に張り出すんです。あれがつらく日時:平成24年12月15日(土)会場:新潟県立大学 新学生ホール2階コメント:李佳(新潟県立大学国際地域学部助教)司会:田口一博(新潟県立大学国際地域学部准教授)第1回公開講座「パン工房マリラ」のフードスケープ?思い続けることで夢は実現する? 内山 秋善University of NIIGATA PREFECTURE 4