ブックタイトル平成25年度公開講座記録集

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平成25年度公開講座記録集

第2回公開講座 ふーど工房ゆうこ●下田の紹介ただいまご紹介いただきました、三条市(旧下田村)から参りました五十嵐祐子と申します。まず、私の住んでいる地域をご紹介したいと思います。私のお店があるのは国道290号沿いです。290号は、村上、新発田から魚沼につながっている道です。皆さんからは、「7 号線よりも面白いんじゃないか」とよく言われます。先日、新聞に載せていただいてから、新発田からのお客さまも来られますし、意外と面白い地域にあると私も思っています。290号と交差するのは国道289号です。こちらは昔、河合継之助が逃げた道で、すぐに福島県只見町です。塩が運ばれたりして、すごく重要だった道が、今もまだ山裾にあります。私たちが今作っている笹団子ですが、ヨモギではなくオヤマボクチの葉を使っています。下田ではオヤマボクチ(ヤマゴボウ)の葉のことを「ごんぼっぱ」と言うんですが、福島の方も、オヤマボクチの葉を「ごんぼっぱ」と言うんです。やはりここのつながりの中で、福島県と新潟県の下田は、共通点はあるということを、私は今年初めて知りました。新潟県の中で、オヤマボクチを栽培しているのは、十日町、柏崎、そして三条の旧下田なんですね。今年の6 月に新潟日報で笹団子談義があったんですが、笹団子といえば新潟地域ではほとんどヨモギだと思っています。ところが、オヤマボクチの広がりという点で新潟県内では十日町や中越地方に共通点があるということ、これもまた今年初めて分かったことです。道路を挟んだ田んぼの先に笹やぶがあって、笹もそこで私が採ります。この田んぼは私の田んぼで、今年2 年ぶりに田植えをし、稲刈りをして、自分の米を収穫しました。やはり自分のお米にかなうものはなかったと思っています。写真を見ていただくと、相当山の中だなということがお分かりになると思います。人口1,000人ぐらいの下田の自然の中で、オヤマボクチを使った笹団子業者が7 軒あります。それが、私よりも皆さんお姉さまです。おばあさんたちがはつらつと働いて、笹団子を作っております。●起業の経緯私が、なぜ笹団子を始めたかというと、忘れもしない2 月の節分の日に、15年間勤めていた会社からリストラを言い渡され、私は10日間、風呂も入らずに寝ておりました。そのときに、母の背中がものすごく小さく見えました。子育ては全て母に任せ、本当に朝早くから夜遅くまで仕事というのが、私の勤め時代だったんですが、これからは母を見ながら何かしなきゃいけないと思いました。勤めていた建設会社のときに、2 級土木施工管理や2 級舗装という資格を取っていまして、1 級土木を受け始めたときだったので、悔しくて、どうしても自分に資格が欲しくて、50歳になって、私は専門学校へ行きました。行政書士の資格を取りたくて、新潟駅前まで通いました。子どもたちには、母は50歳になって学生になったって言われたくらい、何かをやりたかったのです。そして1 年、失業保険をもらいながら過ごしました。翌年、「下田郷道の駅」協議会というものができまして、私は副代表と会計に任命されました。そこでレジ打ちをしているときに、八木ヶ鼻地域で作っているおばあさん方の笹団子が、30分で300個、日時:平成24年12月15日(土)会場:新潟県立大学 新学生ホール2階コメント:李佳(新潟県立大学国際地域学部助教)司会:田口一博(新潟県立大学国際地域学部准教授)第2回公開講座「ふーど工房ゆうこ」のフードスケープ?出会いが拓いた六次産業化への道? 五十嵐祐子13 University of NIIGATA PREFECTURE