平成24年度新潟県立大学 公開講座

平成24年度新潟県立大学 公開講座 page 71/80

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第4回公開講座 阿賀野川流域から発信する流かなと思っていたんですが、大きな川であるということ分かりました。この川で何が起きたのかということを、どういうふうに伝えるのかということは、やっぱり考える時期か....

第4回公開講座 阿賀野川流域から発信する流かなと思っていたんですが、大きな川であるということ分かりました。この川で何が起きたのかということを、どういうふうに伝えるのかということは、やっぱり考える時期かな。新潟県立大学にいろんな先生方がいらっしゃるんで、私たちがつくった四日市学のような、何々学ということを付けて、見える化していくんだろう。新潟学、阿賀野川学、それからそのほかにまた何々学ということを、川を見ながらすごく考えさせられました。地元学というのが、一時期ブームでありまして、東北学、何々学、やたらいろんな学が多いんですが、特にこの地域で、何々学を付けてやって、県立大学が中心となって、いろんな政府機関と一緒にやっていくんだとすれば、なんで何々学なのかということ。決して、世の中の流れが、何々学がはやりだからということじゃなく、ほかの地域には、逆立ちしても得ることができない、マイナスだけども、負の遺産を未来の正の資産に変えるためには、何々学でやるぞということを、いつ、どういうタイミングで、どういう位置付けでやるのかを、この、阿賀野川を見ながら、ずっと自分のことじゃないのに、ちょっと考え込んだことがありましてですね。ぜひとも、この2 点について考えていただくということはどうかなと感じました。司会 センター長、一言ございませんか。山中 学に何を込めるかっていうところの決断っていうのがすごく難しいと思うんですよね。仮に阿賀野川学とした場合に、もちろん新潟水俣病の問題もあるんだけれども、さらにその、歴史を振り返ると、蝦夷と、大和朝廷の関係で、阿賀という地域がどう採り上げられたとかっていうところまでも含んでいく。いろいろ考えるよすがになって、判断によってどのぐらい射程も変わってくるんだろうなと思いました。司会 公開講座では新潟のことに考える、今年は阿賀野川流域をつないで考えるってやってきましたけど、ここで1 個手を伸ばして、三重とはつながりました。こうやって横につないでいって、これからほかの輪をつないだ後に、中国ともきっとつながるんでしょうし、韓国ともまたつながるし、世界に伸びていくかなっていう感じがしております。◆地域資源から人へ司会 山崎さん、今までの環境学舎の活動から県立大学にこういうことをやってもらいたいっていう注文ですとかですね。感想でも結構です。お願いしていいでしょうか。山崎 環境学舎でどういうふうに進んでいきたいかっていうふうなイメージといいますか、というものがありまして、阿賀野川環境学習ツアーというものですね。公害だけじゃなくて、先ほどの小田製陶所さんが、あるいは安田瓦の地場産業もあると。あるいは、中流域の咲花温泉とか、上流域の麒麟山温泉や、最近は下流域の松浜のまちづくりをされている方々とか、漁協組合の方々と一緒に仕事ができるという状況になってきたんです。その中で、公害関連の環境学習プログラムと、その反対に、公害関連以外の流域の産業とか自然を体験していただく環境学習プログラム。そこに環境学舎と関係を築いてきた地元の方々がガイドとしてかかわることになってくるわけです。プラス、先ほど食べていただいた蒸しかまどのご飯といった、流域から失われつつある郷土料理、この三つを組み合わせた、あの、旅行商品っていいますかね、環境学習、楽しむシステムを今作っています。で、これを今後、阿賀野川流域の中で運営できていければいいなというふうなのが、最終的なイメージなんです。今日よく出てる、地域資源。面白いものがいっぱいあるよって言い方をされるんだけれども、ほんとに大事なのは、その地域資源の向こう側に必ず人がいるんですね。地域資源を動かしている人がいて、その人とつながらないと意味がないんです。重要なのは、地域資源の後ろにいる人と、ほかの地域資源の後ろにいる人をどうやってつなげていくか。で、そこで意味のある仕組みを作っていかないと、地域資源はあるだけでは機能していかないんです。69 University of NIIGATA PREFECTURE