平成24年度新潟県立大学 公開講座

平成24年度新潟県立大学 公開講座 page 2/80

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はじめに水俣病の確認から半世紀がたちました。患者さんたちの苦しみは「解決」できませんが、公害病を風化させるのではなく、そこに学び、地域を見直す取り組みが若者たちにも広がっています。本年度の連続公開講座....

はじめに水俣病の確認から半世紀がたちました。患者さんたちの苦しみは「解決」できませんが、公害病を風化させるのではなく、そこに学び、地域を見直す取り組みが若者たちにも広がっています。本年度の連続公開講座では、「阿賀野川流域から世界へ」というタイトルのもと、阿賀野川のほとりにある新潟県立大学から、これまでの道のりを学び、他地域の動きや若い世代の活動を伝えることで、地域の方々に阿賀野川流域の魅力を再発見する機会を提供したいと願った次第です。第1 回は、行政学・政治学・新領域法学が専門の国際地域学部・田口一博運営委員の企画案内により、「阿賀野川流域を知る」と題し、阿賀野川を河口から遡り、その周辺を見学しながら上流の鹿瀬までを訪ね、阿賀野川と地域の関係を再確認しました。第2 回は、アメリカ文学・環境文学が専門の国際地域学部・小谷一明運営委員の企画進行により、「新潟で水俣学を継承する」と題し、水俣病とは何だったのか、この経験をどう伝え活かすべきなのかを主に、新潟県立大学学生が熊本の水俣学を取材し報告しました。第3 回は、山中知彦センター長の企画により、「阿賀野川流域と『阿賀に生きる』を語る」と題し、長年阿賀野川を見守ってきた3 名の方々をお招きし、ドキュメンタリー映画「阿賀に生きる」を軸に、阿賀野川と流域の新たな展望を語って頂きました。第4 回は、再び田口一博運営委員の企画進行により、「阿賀野川流域から発信する」と題し、阿賀野川流域からの発信のため、四日市からゲストをお招きし、基礎となる新潟学:阿賀野川学を構想しました。本冊子は、これら4 回の講座の記録を本学学生をはじめ会場に来ることのできなかった方々へも伝えられるように編みました。阿賀野川流域に新たな視点を加えた記録と自負しております。本誌を手にした方が、ご自身の教材として、また時代の証言として活用されることを望みます。本公開講座は平成24 年度新潟水俣病関連情報発信事業(環境省補助事業)を受けて実施いたしました。最後に、この場を借りて各回登壇者・参加者の皆様はもとより、本企画の契機となる補助事業を紹介頂き、事務手続き等でご尽力下さった、小林傑氏(地域連携センター初代事務局)をはじめとする新潟県生活衛生課の皆様、後援者の皆様に感謝を表したいと思います。なお、掲載文章の文責は当センターに帰します。平成25年3 月新潟県立大学地域連携センター運営委員・事務局一同