平成24年度新潟県立大学 公開講座

平成24年度新潟県立大学 公開講座 page 12/80

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平成24年度新潟県立大学公開講座「阿賀野川流域から世界へ」市が固定した店舗である商店街へと進化し、今ではそれがスーパー・マーケットやショッピング・モールになっていることが普通でしょう。場合によっては日常....

平成24年度新潟県立大学公開講座「阿賀野川流域から世界へ」市が固定した店舗である商店街へと進化し、今ではそれがスーパー・マーケットやショッピング・モールになっていることが普通でしょう。場合によっては日常的な買い物はすべてコンビニエンス・ストアということも。だから並べてある商品を黙ってかごに入れてレジに運ぶという日常から、お店の人にこれください、といってお話をしながら包んでいただく、ということ自体、今となってはなかなかない、非日常的な体験でもあるのです。有名な輪島朝市(石川県輪島市本町)にも露店は並びますが、その後ろは普通の観光商店街。松浜市の露店の後ろは民家であったり。地元の人にとってはあまりに当たり前だけれど、味わったことのない者にとってその純粋な雰囲気は遠くからでも来てみたくなること、必定です。食料品を買って帰るというのは、主婦の旅行にとってはまさにマスト。朝市で仕入れたものを上手に持ち歩ける工夫や、バスや自家用車で運べるようにして、外からの誘客ができる仕組みを作りたい。そんな雰囲気を持っているのが松浜市なのです。●阿賀野川堤防の耐震化工事阿賀野川周辺は海抜ほとんどゼロメートル地帯が広がっています。新潟市北区の中心、葛塚付近も一旦浸水すると、なかなか水が引かないところ。だから暴れ川でもある阿賀野川が大人しくしてくれるようにという治水の努力は、決して目立ちはしませんが、粛々と進められています。東日本大震災では地震による液状化現象で河川の堤防や海岸の護岸が大きな損傷を受け、そこを津波が襲ったことはまだ記憶に新しいこと。この阿賀野川でも事情は同じ。1964年新潟地震では、砂礫層の上にあるこの一帯で液状化現象が起きたことが広く知られています。阿賀野川でも治水上重要な部分について、堤防を液状化から守るための工事が行われています。松浜市からすぐ南側では、日本海の風波と阿賀野川が運んで堆積した砂礫層の下にある岩盤層まで堤防の基礎をつなぐ工事が行われています。その深さは地表から15、6メートル、地下5 階以上に相当するとのこと。工事現場をバス車中から眺めるだけでしたが、よほど気をつけていないと目には見えず、また、その効果が発揮できる日はいつになるか、本当にその日がくるかどうかは、実はわからない工事。しかし、阿賀野川の堤防が決壊すると、蒲原平野全体が水没してしまう訳です。一旦そのような事態が起きてしまったらどうなるか。そうならないための投資や安全性はどこまで担保すべきなのか。考えなければならないことは、実は沢山あるのです。松浜市塩乾物店輪島朝市堤防耐震工事University of NIIGATA PREFECTURE 10